ホスト業界のタブー

ホスト業界でのタブーは「爆弾」と呼ばれています。

爆弾と言っても、内容は様々ですが、ひとことで言うと“それによって担当ホストが不利益を被る行為”です。

タブー行為

指名が決まっているお客様への連絡先の交換

基本的にホストクラブは永久指名制といって、指名を変えることができません。
それゆえ、担当さんの許可がない限り、指名のお客様との連絡先交換は最大クラスの爆弾です。
しかし、ホストクラブで最も起きやすいのがこの爆弾でもあります。

お客様の中には、ヘルプホストと駆け引きをしてくるお客様もいます。
「もっと先に出会っていたら、貴方を指名したかった」
「担当には絶対に言わないから、ラインを教えてほしい」
「移籍してくれたら指名しに行く」
特にまだ駆け出しで売上の少ないホストは、この言葉に惑わされて爆弾をしてしまうことが多いので、気を付けましょう。

指名が決まっているお客様と外で会う

こちらも連絡先交換と同じように絶対にやってはいけない行為です。
もし偶然外で会ってしまった場合には担当さんに報告しましょう。
「ここにいたことは言わないで」とお客様から言われたとしても、トラブルの元になるので必ず報告しましょう。

個人情報を聞く

仕事、住所、年齢はよほど仲良くない限りは触れないようにしましょう。
ただし、担当さんから頼まれて聞いてほしいと言われる場合もあるので、ケースバイケースです。

従業員の個人情報を話す

どこで情報が流出するかわからないので、従業員の個人情報は絶対に言わないようにしましょう。
年齢や住んでいるところ、ほかのお客様情報も個人情報です。

「今日被ってる(ほかにもお客様が来ている)んでしょ?」
「昨日シャンパンいれてたんでしょ?」
など、中には担当さんの探りを入れてくるお客様もいますが、新人の頃は「わからない」場合によっては「お店のルールで言えない」とはっきりと断りましょう。

また、先輩の卓などで、よかれと思って
「昨日ご飯に連れて行ってもらった」
といった話をするのも注意が必要です。
そのお客様には昨日ミーティングだった、家に帰って寝ていたなど事実と異なる報告をしている可能性もあります。
特に日時が特定できてしまうような発言はやめましょう。

自分の感性、感覚をおしつける

接客中はお客様の好きなものを否定しないのが基本。
例えば、ジャニーズ好きのお客様に対して、
「俺はジャニーズ嫌いなんだよね」
「ジャニーズ好きな子ってイメージ悪い」
といった発言は絶対にNGです。

たとえ自分の考えと違っても、相手の好みを否定しない姿勢が信頼につながります。

また、営業スタイルによってはお客様を「彼女」と呼ぶこともありますが、
「俺なら彼女にお金なんか使わせない」
といった発言も爆弾級のタブー。その一言でお客様が二度と来なくなることも。

自分の感覚で物を言わず、お客様の気持ちを最優先に考えましょう。

内部情報を漏らす

店舗の売上や商品の原価、料金システムなどは聞かれても答えないのが原則です。
特に「いくら使ったらナンバーワンになれる?」なども、店舗の売上が予測できてしまう事態に繋がるので気を付けましょう。

タブー行為を防ぐには?

まずはどんな行為がタブーなのかをしっかり理解することが大切。
万が一、判断に迷ったときや困ったときは、必ず内勤さんに相談しましょう。

爆弾行為などの違反をしてしまった場合、その代償は店舗によって異なります。
新人だったり、故意でないと判断されれば厳重注意で済むケースもありますが、連絡先の交換など、明らかにルール違反とわかる行為は営業妨害とみなされ、法的措置を取られる可能性も。絶対に行わないよう注意しましょう。